はじめまして。
病院勤務6年目になる助産師さくらです。
これまで多くの妊婦さんと関わる中で、「これ、実はみんな悩んでいるんだけど…」という声をたくさん聞いてきました。
妊娠は喜びや期待に満ちた時間であると同時に、
身体と心の大きな変化に戸惑い、不安になることも多いものです。
でも、多くの方が「こんなことで悩むなんて、自分だけかも」と思い込んで、
誰にも言えずに抱え込んでしまっています。
今日は、そんな妊娠中によくある悩みを、助産師の視点からお話ししてみようと思います。
今、この記事を読んでくださっているあなたの中にも、「あ、これ…」と思うものがあるかもしれません。
💭 1. 「つわりがつらすぎて、何もできない。ダメな自分に落ち込む」
つわりは妊娠初期の代表的な症状ですが、その程度や持続期間は本当に人それぞれです。
「気持ち悪い」「食べられない」「吐いてばかり」「寝てばかり」…
一方で、「私、あまりつわりないです」という人もいます。
この差はホルモン(特にhCGやエストロゲン)の影響や、胃腸の動き、ストレス耐性、体質など、複数の要因が関係していて、「頑張り」で乗り越えられるものではありません。
私の担当した方の中には、つわりで何週間も入院した方もいれば、家事も仕事もできずに「家族に申し訳ない」と涙を流された方もいました。でも私はいつもこうお伝えしています。
「あなたは何も悪くないよ。むしろ、今あなたの身体は赤ちゃんの命を守るために全力で働いているんです」
水分が取れない、尿量が減った、体重が急激に減った場合は「妊娠悪阻(にんしんおそ)」という状態になっている可能性があります。その場合は、医療的なサポートが必要です。無理に我慢せず、遠慮せず、病院に相談してくださいね。
💭 2. 「赤ちゃんがちゃんと育っているか、毎日が不安」
エコーで元気な心拍を見ても、「次の健診まで何かあったらどうしよう」「胎動が弱い気がする」と不安になる方はとても多いです。
妊娠中の体と心は非常に敏感になっています。
ホルモンの影響で不安や緊張が高まりやすくなることもわかっています。
胎動についても、「今日は動きが少ないかも…」ということがあると思います。胎動は妊娠後期になるほど個人差が大きくなりますし、赤ちゃんは大人と同じで寝て起きてを繰り返しています。眠っている時間もあるため、ゆっくり横になって1〜2時間動かないようであればかかりつけの病院に連絡してください。
赤ちゃんの無事を願う気持ちは、母親としての一歩を踏み出している証。
そんな気持ちを、決して否定しないでくださいね。
💭 3. 「パートナーと気持ちがすれ違う。どう伝えていいかわからない」
妊娠中は、体調や気分が大きく揺れ動きます。
疲れやすくなったり、涙もろくなったり、不安になったり…。
これらの変化はホルモン(特にプロゲステロンやエストロゲン)の影響によるもので、妊娠中の心の自然な反応です。
でも、その変化をパートナーに理解してもらえず、「甘えてると思われた」「大げさだって言われた」と涙される方も少なくありません。
パートナー側も「何をしてあげたらいいかわからない」「どう接したらいいのか迷っている」ことが多く、すれ違いが起こりやすい時期なんです。
妊娠中は**“言葉で伝える”ことがとても大切**です。
「こうしてもらえると嬉しい」「これは今つらい」と、できるだけ具体的に伝えてみてください。
とはいえ、言葉にするのも大変なときは、まずは「聞いてくれるだけでうれしい」と伝えるだけでも十分です。
妊娠はふたりで迎える大きな変化のとき。
完璧に理解しあえなくても、「気にかけてくれている」と感じられるだけで、心はすっと軽くなります。
💭 4. 「仕事や家事がこなせない自分に焦ってしまう」
妊娠中は、見た目に変化がなくても基礎代謝が上がり、血液量が1.5倍近くに増えるなど、体の中ではフル稼働の状態です。
疲れやすさ、眠気、集中力の低下は、ごく自然な反応。
それでも、「妊婦だからって甘えたくない」「職場に迷惑かけたくない」と、無理を重ねてしまう方がとても多いです。
中には、「休憩したい」と言い出せず、我慢し続けて切迫早産になってしまった方もいました。
一方で、家にいる妊婦さんも、「寝てばかりで罪悪感がある」「何もできない」と落ち込む方がいます。
でも妊娠中は、“何もしない”ということが、実はすごく大事な仕事でもあるんです。
休むことは、赤ちゃんにとっても必要なこと。
どうか、「今日はうまくできなかった」ではなく、「今日はちゃんと体を休めた」と考えてあげてくださいね。
🌿 最後に
妊娠は“おめでとう”の言葉が飛び交う時期ですが、
その裏で静かに悩み、がんばっている方たちの存在を私はたくさん知っています。
このブログでは、助産師としての視点から、
妊娠中や出産・産後のリアルな悩みについて、少しずつ綴っていこうと思っています。
「こんな気持ち、わたしだけかな?」
そう思ったときに、ふとここを開いてもらえたらうれしいです。
ひとりじゃないから、大丈夫!
そんな気持ちを込めて、また書いていきますね。
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